ロサンゼルス時間3月27日午前0時現在、アメリカにおける新型コロナウイルスの感染者数は85,991人。すでに世界最多となっています。死者数は1,296人。2日前は感染者が55,222人(世界第三位)で、死者数が797人でしたから、ここ数日間の急激な増加と悪化に、アメリカは今までにない不安を感じています。 去る24日、エリック・ガルセッティLA市長はこう表明しています。
We’re all safer at home, and that’s not a suggestion. Refusing to follow it isn’t brave or funny - it’s stupid and could wind up killing you or someone else. Angelenos are doing an extraordinary job of staying in their homes, and we won’t tolerate the selfish behavior of a few who unnecessarily put our community at risk.
訳:我々は自宅にいることでより安全が確保できます。これは提案ではありません。法律です。これに従わないことは、勇敢なことでなければ愉快なことでもありません。自分のみならず他人をも死に至らしめる可能性さえある愚かなことです。ロサンゼルス市民は今、自宅で待機するというこれまで経験したことのない責務を遂行しています。にもかかわらず、自分勝手な行動によってコミュニティーを不必要に危険にさらす一部の人たちを、我々は許しません。
私の訳ではありますが、かなり厳しい口調で「Safer at Home Order」(自宅待機命令)の徹底を指示しています。 ここであらためて、「Safer at Home Order」についてのロサンゼルス市の見解をみてみましょう。
ロサンゼルス市によると、現在発令中の「Safer at Home Order」の目的は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を遅らせる、ないし食い止めることを旨とし、そのために全ロサンゼルス市民に対して必要不可欠でない外出の停止および自宅待機を指示しています。やむを得ず外出する場合は、他人との距離を最低6フィート(約1.8メートル)以上空けることと定めています。
COVID-19は非常に簡単に感染が拡大することから、この蔓延による医療システムへの打撃を回避することが重視されています。つまり、感染拡大の速度を鈍化させ、感染者のみならず事故や心臓発作、脳卒中など緊急の医療サービスを必要とする患者に対し、医療資源を十分確保することを目的としているのです(感染拡大による医療崩壊の回避)。
■「Safer at Home Order」下でやってもいいこと
●食料品店、コンビニ、日用雑貨店に行くこと
●必要な薬や医療品の入手・受け取りのために薬局に行くこと
●予約している診察を受けに病院に行くこと
●テイクアウトやデリバリー、ドライブスルーサービスを提供するレストランに行くこと
●家族や友人のケアおよびサポートをしに行くこと
●散歩や自転車、ハイキング、ジョギングなど、エクササイズのために自然に出ること(ただし他人との間隔は6フィート以上空けること)
●ペットを散歩に連れていったり、ペットを獣医に連れていったりすること
●必要物資の入手が必要な人を手伝うこと
■やってはいけないこと
●同法令により活動が許されていない業種(会社)で働くこと
●緊急を要しないにもかかわらず、家族や知人宅に訪問すること
●他人との間隔が6フィート以上確保できない場所に出る(行く)こと
●必要不可欠な目的以外でロサンゼルス市外での仕事や旅に行くこと、またはそこから市内に戻ってくること
●ロサンゼルス市外への別荘に行くこと、またはそこから市内へ戻ってくること
●病院やナーシングホーム、看護施設などに入院(入所)している人に面会すること
●複数人(あるいはグループ)でビーチに行ったり、団体競技(スポーツ)を行ったりすること
●人数に関係なく、何かしらの屋外活動に従事すること
「やっていいこと・ダメなこと」はその時の状況によって変わり、ウェブ上でアップデートされています。日本では、小池都知事が今週末の外出自粛を呼びかけ、それに連携し周囲の県も同様の要請を出しています。これに呼応し、東京都、神奈川県、埼玉県のスタバが週末休業するほか、自粛に協力する企業が増えているようです。私もその方がいいと思います。
なお、上記ロサンゼルスの情報は必ず以下のリンクで確認し、理解を深めてください。
City of Los Angeles
John Hopkins University & Medicine, Coronavirus Resource Center