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これまで分割して掲載してきた内容を、アップデートと写真の追加を踏まえて一つにまとめました(長文ですがお付き合いください)。なお、内容は私が帰国した7月8日時点でのことであり、現在は空港検疫でPCR検査は行われておらず、唾液採取による抗原検査に変わっているようです。そのため、待ち時間が大体2~3時間程度と大幅に短縮されています(朗報ですね)。
しかし、それ以外の流れは変わっていないと思いますので、帰国の際はぜひ参考になさってください。
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(本文)
私は、ロサンゼルスフォトウェディングの個別相談会を開催するため、7月上旬から日本に帰国していました。
本来は今年3月~4月にかけて行うはずでしたが、世界的な新型コロナの蔓延により延期。
その後、日本の状況が落ち着き始めた頃を見計らって帰国したのですが、
帰ってみれば…。
大都市圏を中心とした第2波と思われる感染者数が急増。
そんな中での帰国・開催となりました。
さて、コロナ禍という稀有な状況下での帰国となったわけですが、その様子を私の経験と知る範囲でここに記しておくことにいたします。
私は、日本時間の2020年7月8日午前4時30分に羽田空港に到着しました。
時期が時期なだけに、機内はガラガラ。
通常の国際線の大型機ですが、おそらく乗客は20~30人ほどだったと思います。
この写真は実際私が乗った便の様子です。
この後すぐにLAXを離陸しましたので、ほぼ空席のまま飛んだことがお分かりになると思います。
さて、事前に得ていたネット情報によると、羽田到着後、係員の指示があるまで機内待機となり、降りるのは空港で行われるPCR検査の結果を自宅で待つ人が先。
ホテル滞在者はそのあとというのが一般的でした。
しかし私の便ではその区別はなく、出口に近い者から順に降りました。
これはおそらく、同機の乗客が非常に少なかったためだと思います。
飛行機を降りたところで乗客全員が揃うのを待ち、係員の指示に従って検査場に向かいます。
早朝着でしたので空港もガラガラ。
検査場では並ぶことなく、すぐに検査の順番が回ってきました。
それはもうあっという間…。
飛行機を降りて15分ほどで検査終了という速さでした。
PCR検査は鼻に長い綿棒を入れて鼻咽頭の粘液や細胞を採取するもので、一瞬で終わります(現在は唾液採取による抗原検査です)。
無痛と聞いていましたが、私は少し痛みを感じました。
そのため涙が出、綿棒が抜かれた後に大きなくしゃみが3回も出ました。
こればかりは止めることはできませんので、くしゃみが出る可能性を考えて、口と鼻を押さえられるタオルやハンカチを持っておいた方がいいでしょう(幸い私は持っていました。ちなみに先ほど抗原検査と書きましたが、唾液が出にくい場合は、鼻に綿棒を入れる従来のPCR検査が行われるようです)。
検査が終わったら場所を移し、身元や滞在先、今後の動向について個別に事情聴取されます。
同時に、陰性の場合の今後の生活について説明されました。
陽性なら即入院+強制隔離ですが、陰性であればその場で解放となるからです。
「陰性」となって空港で解放されても、その後の生活において次の二つの大きな制限があります。
① 到着翌日を起算日として14日間自宅や自分で予約したホテルなどで待機生活が求められること。
② 待機期間中は公共交通機関(不特定多数が利用する電車やバス、タクシー、国内線の飛行機など)は利用できないこと。
ホテル滞在(待機)の場合、「陰性」結果が出てからホテルを探すことは可能だとは思いますが、検査後の個別聴取で滞在先を全て聞かれますし、空港からホテルまでの移動には公共交通機関を使うことはできず、その移動手段を事前に確保しておかなければならないことからも、予約しておいた方が無難でしょう。
ちなみに、この場合のホテル代は当然自己負担となります。
ホテルによっては、結果待ちが長引いたり陽性結果が出たりして急きょ宿泊できなくなった場合、特例として無料でキャンセルしてくれるところがあります(私が初日に泊ったホテルはそうでした)。
予約の際に確認しておいてください。
なお、ここで「待機生活」と書いているのは、検疫所から配布された紙には「(自主)隔離」などという言葉は使われておらず、「入国した次の日から起算して14日間は指定された場所で待機し…」となっているからです。
個別情報の聴取が終わったら写真の紙をもらい、次の2つに分かれてPCR検査の結果を待ちます。
① 14日間の待機場所が自宅で、空港から身内(知人)などが運転する車で自宅に帰る、あるいは自分でレンタカーを運転して帰る、ないし徒歩で帰るなど、公共交通機関を使わず自宅に直行できる人は結果を待たず解放され、検査結果は自宅で待ちます。
② 14日間の待機場所がホテルの人はそのまま空港に滞在し、検査結果を待ちます(陰性が出るまで解放されません)。陰性結果が出ても、空港からホテルまで公共交通機関を使うことはできませんので、①と同じく、身内(知人)の車で送ってもらうか、自分でレンタカーを運転したり歩いたりするなどしてホテルに直行する必要があります。また、ホテルや国が出している陰性者専用バスに乗って行くこともできます。
私は②でしたので空港で検査結果を待ちました。
待つ場所は普通の搭乗口でした。
この写真は搭乗待ちの様子に見えますが、実は皆さん結果待ちをしておられます。
このように、搭乗口前のベンチに座ったり寝ころんだりしながら、永遠と結果を待ち続けます。
周辺の自動販売機やトイレは使うことができます。
少なくとも昼は越すだろうと想像していたため、ランチとしてお菓子を用意していましたが、
なんとお弁当とお茶を配給してくださいました。
感謝感激でした。
とてもおいしくいただきました。
ありがとうございました。
午後1時頃4~5人のスタッフがやってきて、カウンターを作り始めました。
そして一人ずつ名前が呼ばれ、個別に検査結果が告げられました。
検査が終わって約7時間待ったことになります(注意:現在は唾液採取による抗原検査が行われており、待ち時間は大体2~3時間ということです)。
「竹部さま、陰性です」。
この言葉にどれほど安堵したことか。
大丈夫だろうとは思いつつも、感染大国のアメリカから来ている以上、感染の可能性は否定できません。
万が一陽性となったら、その後の日本での仕事をすべてキャンセルしなければならないですから、結果が出るまでかなりソワソワしました。
陰性結果が出たら、この紙が配られました(その後、どこかで提示することはありませんでした)。
結果の待ち時間については、検疫スタッフからは検査後24時間以内との説明だったので、それよりは早かったと言えます(時間を多めに言っているのだとは思いますが)。
一方、航空券を買った旅行代理店では「現在の待機時間は2時間ほどという情報が入っています」と言われていたので、待ち時間は運によるのだろうと思います。
事前に調べたネット情報では、検査結果はホテル待機の人から出るようです。
それはおそらく、ホテルの人を優先しないとずっと空港滞在となってしまうための計らいだと思います。
実際ネットでは、自宅待機の人の多くは検査後3~5日後に結果が届いたという情報が散見しています。
さて、陰性の結果が出て初めて入国手続きと荷物の受け取りとなります。
私の荷物はきちんとカートに載せられ、自分のものとすぐに分かるよう保管されていました。
その心遣いが日本的と感心しました。
ここで少しまとめて、私なりの見解を述べます。
私は早朝4時半羽田着の便で帰国しましたが、それを利用した理由は、検査は到着順に行われる(はずの)ため、到着が早いほど検査の順番が早く、結果も早く出るだろうと予想したからでした。
いくら検査に時間がかかっても、早朝4時半に到着すればその日中には結果が出るだろうと考えたわけです。
これには全く根拠はありませんが、結果的にそれは当たっていたと思います。
私の便はその日のほぼ最初の到着便で、前述のように飛行機を降りてすぐ検査場に向かい、待ち時間なしで検査が終了しました。
それでも結果が出るまで7時間かかったわけですから、到着時間が遅くなるほど、検査待ちと結果待ちの両方の時間が長くなることは想像に難くありません。
実は、私の2週間前に成田空港に帰国したロサンゼルス在住の友人がいました。
彼の便は午後4時半着。
検査は到着日にできたものの当然結果はその日には出ず、国が用意したホテルに強制宿泊。
結果が出るまで丸2日待ったそうです。
こうしたことからも、到着便が少ない方が検査も結果も早いと思われますし、もしかしたら成田に比べて国際便が少ない羽田の方が全体的に早く進んでいるのかもしれません(根拠はありませんが…。注意:現在は唾液採取による抗原検査が行われており、待ち時間は大体2~3時間ということです)。
さて、無事に入国手続きを終えて荷物をピックアップし、ホテルに向かうことになりました。
前述の通り公共交通機関を使わずホテルまで移動しなければなりませんが、私には交通手段がなかったため、陰性者専用の送迎バスを出している空港近くのホテルを予約していました。
また、日本政府(検疫所)も空港周辺のホテルを周回する陰性者専用のバスを出しており、そのホテルは周回ルートに入っていたため、どちらかのバスでホテルに向かうつもりでした。
羽田空港の場合、空港周辺から蒲田、川崎、品川駅周辺までに限り検疫所が周回バスを運行しています(7月8日現在/ただし、詳細は空港での待機中に確認が必要)。
とは言え、当初私は検疫所がバスを出しているのを知りませんでした。
しかしホテルを予約した際にホテルのスタッフが、政府がバスを出しており巡回ルートにそのホテルが入っている旨を教えてくれたため知りました(それがなければ分かりませんでした)。
おそらく、ほとんどの人がそうだと思います。
実際あとでネットで調べてみましたが、検疫所が出しているバスの周回ルートは見当たりませんでしたので、空港の検疫で確認するしかないようです。
ちなみに、
●成田空港
羽田と同じく、空港周辺のホテルへは検疫所から周回バスが出ています。ただし、予約したホテルに立ち寄るかどうかは要確が必要です。
●関西空港
空港から周辺ホテルへの検疫所からの周回バス運行はないようです。自分での手配が必要です。
結局私は国のバスに乗ってホテルに向かいましたが、これは単に時間的にちょうど出発のバスが国のものだったからでした。
そして、この日の翌日から14日間、申告したホテルでの待機生活が始まりました。
ちなみに羽田のホテルには1泊しただけで、あとは宿泊費が安い新宿区内のホテルに滞在しました。
羽田から新宿までの移動も公共交通機関は使えないため、東京在住の友人にピックアップしてもらい、ホテルまで送ってもらいました(これも空港で検疫スタッフに申告済み)。
さて個人的な感想ですが、この「待機生活」の強制力がどれくらいのものかは正直よく分かりませんでした。
何となく「力のこもった要請」といった感じでした。
もらった紙には「指定された場所から14日間は外出せず、人との接触を可能な限り控えてください」とありますが、この「可能な限り」という表現は少々曖昧ですし、実際空港を出てからの動向を監視されることはありません。
性善説に基づく要請といったところでしょうか。
また、検疫スタッフから「待機期間中、滞在している自治体、竹部さんの場合は東京都の保健所から連絡が入ります」と言われましたが、連絡が来たのは到着後4日目。
しかも奈良県の保健所からでした。
申告書に「国内居住地」という欄があり、そこに奈良の実家を書いたからだと思いますが、待機期間中は奈良ではなく東京にいる旨を伝えていたにもかかわらず、なぜ奈良の保健所から連絡が入ったのかはわかりません。
第2波により、東京の保健所は手がいっぱいだったのかもしれません。
ちなみに前述の成田着の友人には、14日間一度も連絡が入らなかったようです。
保健所へは、毎日体温と体調の報告を送るだけでした(ですから体温計は持参しておいた方がいいです)。
報告方法はEメールでしたが、本当はLINEでもいいとのことです。
ただし、日本の電話番号で登録したLINEアカウントでないとダメで、私のようにアメリカ(外国)の電話番号で登録したLINEは報告には使えませんでした(従ってEメールとなったわけです)。
さて、晴れて待機期間が終わっても誰からも連絡は来ません。
また、誰にも連絡をする必要もありません。
その日が来れば、自動的に自由となります。
以下に、主要空港の到着から検疫の流れについて厚生労働省検疫所からのお知らせリンクを掲載しておきます。
常に最新情報を入手してください。
【おまけ情報】
一方、アメリカ入国の際はビックリするくらい何もありませんでした。
PCR検査はなく、待機期間の有無(あるいは必要性)についての説明も一切なし。
通常通り入国手続きを終え、荷物をピックしてすんなり入国できました。
水際対策における日米の差の大きいこと…。
というわけで、アメリカには通常通り入国することができています。
ちなみに、日本は(ビザがないなどの)アメリカ国民の入国を拒否していますが、アメリカは日本国民の入国を拒否していません(日本国民は入国できます)。
ただし調べてみると、やはりESTAのHPには「日本から米国へ渡航する方は入国から14日間にわたり、ホテル等の宿泊施設にて待機を命じられます。待機期間中は健康状態を観察し、周囲の者と距離を置くことを求められます」と明記されています。
従って日本と同じく自主待機は必要なようです。
しかし、この説明は誰からもされませんでした。
おそらく知らない人が多いと思われるため、アメリカ人も含めて入国後すぐに活動している人はたくさんいるのではないでしょうか。
この写真は、アメリカに帰る日の羽田空港の電光掲示板。
これほど多くの便が欠航しているんですね。
アメリカに戻る便の機内の様子。
日本行きの便と同じく、とにかく空いていました。
ロサンゼルス国際空港に到着。
荷物をピックアップし、これから出るところです。
一緒に乗ってきた乗客以外の人気(ひとけ)はありませんでした。
以上です。
これらの情報がどなたかのお役に立てれば幸いです。